M字はげの悩みを持つと、髪型は短くするしかない、という考えに陥りがちです。しかし、実は「パーマ」を上手に活用することで、M字部分を自然にカバーし、おしゃれな印象を演出するという、新しい選択肢も存在します。ただし、これにはいくつかの注意点と、美容師の高い技術力が不可欠です。パーマをかける際の基本的な考え方は、髪全体にランダムな動きとボリュームを与えることで、M字部分の薄さに視線が集中するのを防ぐ、というものです。特に有効なのが、トップ部分にのみ、ゆるめのパーマをかけるスタイルです。これにより、髪の根元が立ち上がりやすくなり、スタイリング剤を軽く揉み込むだけで、ふんわりとしたボリューム感を一日中キープすることができます。無造作な毛先の動きが、生え際のラインを自然にぼかしてくれるため、M字がカクッと目立つことがありません。重要なのは、サイドはパーマをかけず、短く刈り上げるか、タイトに抑えることです。ツーブロックスタイルとパーマの組み合わせは非常に相性が良く、メリハリのあるシルエットが生まれます。サイドがすっきりしていることで、トップのパーマが悪目立ちせず、全体としてバランスの取れた洗練された印象になります。ただし、NGなのは、髪全体に強く細かいパーマをかけてしまうことです。これは髪のボリュームが出過ぎてしまい、かえって頭が大きく見え、M字部分とのコントラストを強調してしまう危険性があります。M字はげの方がパーマに挑戦する場合は、必ず経験豊富な美容師に相談し、「トップにボリュームと動きを出すための、ゆるいパーマ」と具体的にオーダーすることが成功の鍵です。短くするだけではない、動きで魅せるという新しいアプローチで、髪型の可能性を広げてみてはいかがでしょうか。