筋トレで飲み始めたグルタミンと僕の髪の変化
僕がグルタミンというサプリメントを飲み始めたのは、純粋にトレーニングのためだった。三十代半ばを迎え、少しでも効率的に筋肉をつけ、トレーニング後の疲労を早く回復させたい。そんな思いから、ジムのトレーナーに勧められるがままに、プロテインと合わせてグルタミンのパウダーを毎日の習慣にした。正直、髪の毛への効果など、全く期待もしていなかった。僕の髪は、昔から細くてコシがなく、いわゆる「猫っ毛」というやつだ。年齢と共にトップのボリュームも心なしか減ってきた気がして、半ば諦めにも似た気持ちでいた。変化に気づいたのは、グルタミンを飲み始めて三ヶ月ほど経った頃だっただろうか。行きつけの美容室で、担当の美容師さんから「あれ、最近何か髪に良いことしてます?根元の立ち上がりが良くなって、ハリが出てますよ」と言われたのだ。最初は半信半疑だったが、言われてみれば、朝のスタイリングがしやすくなった気がする。以前はワックスをつけてもすぐにへたってしまっていた髪が、心なしかふんわりと形を保つ時間が長くなったような感覚があった。食生活や生活習慣は特に変えていない。変わったことと言えば、グルタミンを毎日欠かさず摂取していることくらいだ。調べてみると、グルタミンは髪の主成分であるタンパク質の材料となり、身体のコンディションを整える働きがあるという。僕の場合、トレーニングによる身体へのストレスで消費されがちだったグルタミンを補給したことで、筋肉だけでなく、髪の毛にまで栄養が行き渡る余裕が生まれたのかもしれない。劇的な変化ではない。しかし、この小さな手応えは、僕にインナーケアの重要性を教えてくれた、大きな発見だった。