AGA治療薬であるフィナステリドやデュタステリドそしてミノキシジルを半年以上真面目に服用しているにもかかわらず一向に薄毛が改善しないあるいは抜け毛が止まらない場合それは単に薬が効かない体質なのではなくAGAとは全く異なる別の病気が隠れている可能性を真剣に疑う必要があります。例えば自己免疫疾患の一つである円形脱毛症はリンパ球が誤って自分の毛根を攻撃してしまう病気でありAGA治療薬では改善せずステロイド治療や局所免疫療法が必要となりますが多発型やびまん性の円形脱毛症の場合はAGAと見分けがつきにくいことがあります。また甲状腺機能低下症や亢進症といった甲状腺ホルモンの異常も全身の脱毛を引き起こす代表的な疾患でありこの場合は倦怠感や動悸手の震え発汗異常などの全身症状を伴うことが多いですが脱毛が先行して現れることもあり血液検査をしなければ診断がつきません。さらに頭皮の常在菌であるマラセチア菌が異常繁殖して起こる脂漏性皮膚炎も重症化すると抜け毛の原因となり抗真菌薬による治療が必要ですがAGAと併発しているケースも多く見逃されがちです。他にも鉄欠乏性貧血や亜鉛欠乏症といった栄養障害膠原病や梅毒などの感染症あるいは服用している他の薬剤の副作用による薬剤性脱毛など薄毛を引き起こす原因は多岐にわたりこれらは専門的な血液検査や頭皮の皮膚生検を行わないと確定診断がつかないこともあります。AGAだと思い込んで漫然とAGA治療薬を飲み続けることは本当の病気の発見を遅らせ症状を悪化させるだけでなく無駄な治療費を払い続けることにもなるため効果が出ない場合は「薬が合わない」と決めつける前に一度皮膚科専門医による詳細な鑑別診断を受けることが推奨されます。AGA治療薬は薄毛治療の強力な武器ですがその効果を最大限に引き出すためには薬の力に頼るだけでなく食事や生活習慣という身体の土台を整えることが不可欠でありこれを疎かにしていては「効果がない」と嘆く結果になりかねません。髪は血液から運ばれる栄養素を材料にして作られるため偏った食事や過度なダイエットで栄養不足になれば当然髪は育ちません。特に髪の主成分であるタンパク質(ケラチン)を構成するアミノ酸や細胞分裂を助ける亜鉛ビタミンB群ビタミンCなどを積極的に摂取することが重要であり大豆製品や牡蠣卵緑黄色野菜などをバランスよく食べるよう心がけましょう。また睡眠中は成長ホルモンが分泌され毛母細胞の修復が行われるゴールデンタイムであるため質の高い睡眠を確保することは薬の効果をブーストさせます。逆に喫煙は血管を収縮させ頭皮への血流を阻害するため百害あって一利なしであり過度な飲酒も髪に必要な栄養素をアルコールの分解に消費してしまうため控えるべきです。適度な運動や入浴で血行を促進しストレスを溜めない生活を送ることも自律神経を整えホルモンバランスを正常に保つために有効です。薬はあくまできっかけであり髪を育てるのはあなた自身の体であることを忘れず日々の生活全体で髪を育む意識を持つことが治療効果を高める最短ルートとなります。