AGA治療薬であるフィナステリドやミノキシジルを長期間服用しても一向に薄毛が改善しない場合それは単に薬が効かない体質なのではなくAGAとは異なる別の病気が隠れている可能性を疑う必要があります。例えば自己免疫疾患の一つである円形脱毛症はリンパ球が誤って毛根を攻撃してしまう病気でありAGA治療薬では改善せずステロイド治療などが必要となります。また甲状腺機能低下症や亢進症といった甲状腺ホルモンの異常も脱毛を引き起こす代表的な疾患でありこの場合は倦怠感や動悸などの全身症状を伴うことが多いですが脱毛が先行して現れることもあります。さらに頭皮の常在菌であるマラセチア菌が異常繁殖する脂漏性皮膚炎も抜け毛の原因となり抗真菌薬による治療が必要です。他にも貧血や亜鉛欠乏症膠原病梅毒などの感染症薬剤性の脱毛など薄毛を引き起こす原因は多岐にわたりこれらは専門的な血液検査や皮膚生検を行わないと診断がつかないこともあります。AGAだと思い込んで漫然と薬を飲み続けることは本当の病気の発見を遅らせるだけでなく無駄な治療費を払い続けることにもなるため効果が出ない場合は皮膚科専門医による詳細な鑑別診断を受けることが推奨されます。専門のAGAクリニックに通い高い治療費を払っているにもかかわらず効果が実感できない場合そのまま漫然と通い続けるべきか悩むところですがまずは担当医に相談し現状の治療方針が適切かどうかを確認することが第一歩です。効果が出ない原因が薬の量不足なのか種類のミスマッチなのかを分析し増量や併用療法の提案があればそれを試してみる価値はあります。しかし医師の対応が不誠実で「もう少し様子を見ましょう」と繰り返すだけで具体的な改善策を提示してくれない場合やマイクロスコープなどを使った客観的なデータを見せてくれない場合はクリニックの治療方針や医師の力量に問題がある可能性があります。そのような場合はセカンドオピニオンを求めて他のクリニックへ転院することを検討すべきであり別の医師の視点から診断を受けることで新たな治療法や原因が見つかることも少なくありません。クリニックによって得意とする治療法や導入している機器薬剤の種類は異なるため自分に合ったクリニックを見つけるための行動を起こすことは決して裏切りではなく患者としての正当な権利です。納得のいく治療を受けるために勇気を持って環境を変えることも時には必要です。
AGA治療薬が効かないケースに隠された意外な病気