男性型脱毛症の治療薬を選ぶ際には現在の薄毛の進行度合いを正確に把握しそれに応じた種類の薬剤を選択することが重要であると多くの専門医は提言しています。初期段階つまり生え際が少し後退し始めた程度や将来の薄毛を予防したいという段階であればフィナステリドの単独服用が第一選択肢となります。これはフィナステリドがヘアサイクルを正常に戻し抜け毛を防ぐことで現状維持や緩やかな改善をもたらすためであり副作用のリスクも比較的低いため長期的な服用に適しているからです。しかし頭頂部の地肌が透けて見えるようになったり前頭部の後退が顕著になったりと中等度以上に進行している場合には守りの薬だけでは回復が難しいため積極的に発毛を促すミノキシジルの外用薬を併用することが推奨されます。さらに進行が進み広範囲にわたって毛髪が失われている重度のケースでは外用薬では成分が毛根まで十分に届かない可能性があるためミノキシジルの内服薬を用いて内側から強力に発毛を促すとともに抜け毛抑制剤もフィナステリドより強力なデュタステリドに変更する積極的な併用療法が検討されます。ただしミノキシジルの内服は循環器系への負担も考慮する必要があるため必ず医師の管理下で行うべきです。また治療薬の効果判定には少なくとも六ヶ月程度の期間が必要であり短期間で効果が出ないからといって頻繁に薬の種類を変えることは推奨されません。進行度に応じた適切な種類の薬を選び忍耐強く治療を継続することが最終的な毛髪の密度回復へと繋がるのです。近年インターネットの普及により海外から安価に医薬品を取り寄せる個人輸入代行サイトを利用する人が増えていますが医療機関で処方される薬と個人輸入で入手する薬には安全性という面で決定的な違いがあります。クリニックで処方される治療薬は国内の正規ルートで流通しているものであり品質が保証されているだけでなく万が一重篤な副作用が起きた場合には医薬品副作用被害救済制度の対象となり治療費や年金などの給付を受けることができます。また医師の診察を受けることで自身の健康状態や薄毛のタイプに最適な種類の薬を選定してもらえるというメリットもあります。これに対して個人輸入で入手できる海外製医薬品は品質管理の基準が日本とは異なる場合があり最悪の場合有効成分が含まれていない偽造薬や不純物が混入した粗悪品である可能性があります。実際に個人輸入した薬を服用して健康被害に遭った事例も報告されておりその場合公的な救済制度は一切適用されず全て自己責任となってしまいます。価格の安さは魅力的かもしれませんがそれは安全性を犠牲にした結果であることを認識すべきです。特にミノキシジルのような循環器系に作用する薬やホルモンバランスに影響を与える薬を医師の指導なしに自己判断で服用することは極めて危険な行為であり長期的な健康を守るためにも正規の医療機関で適切な種類の薬を処方してもらうことが強く推奨されます。
専門医が推奨する進行度別の治療薬の種類の選び方